「心躍る春に」森本雍子

「心躍る春に」森本雍子

 皆様はじめまして 美しく咲き誇っていました桜もあっという間に葉桜になりました

 “宮崎には、音楽の咲く季節があります” 心躍るそのパンフレットを眺めていて、「あの感動的な話を6年間続いたラジオの終わりに!」と思いたちました。長年勤務した宮崎市を早めに退職。㈱宮交シティに転職しました。当時の社長は渡辺綱纜さんでした。

 ある日「あなたの文章は少し硬いね」と言われましたので、「そうですか?長友市長に議会の答弁文言などみっちり仕込まれましたので」と同級生だったという長友貞藏さんのことを持ち出しましたら笑っておいででした。このお二方にはたくさんの教えをいただきました。 渡辺社長から折にふれ「なんでも思ったとおりにやりなさい」とのお言葉をいただき、就学時前の子供さんに生の音楽をと出前コンサートを企画したのでした。

 退職直前の職場は新設の文化振興課。宮崎市民会館が職場でした。その6年間にたくさんのアーチィストにも出会いました。その中のお一人で宮大の助教授でおられた、声楽家の藤本いくよさんにお願いしました。その温かなソプラノはきっと子供さんの心に届くと思って宮崎市内の保育所、幼稚園を何ケ所か廻りました。

当日、藤本いくよさんはステキなブラウス、ロングスカートそして高いヒールで小さなステージに立たれました。子供たちは恐る恐る藤本さんのスカートなどに触れそれは賑やかでしたが、ピアノが鳴りソプラノの声が響きますと、途端に子供たちは静かになり、目はきらきらと輝き演奏中ずうっとお行儀もよかったのです。小さなコンサートでしたが音楽の力ははかり知れません。あれから18年、生涯の宝物となることでしょう。と、このような内容で、方言語り部の竹原由紀子さんとのラジオトークを終えました。

 そしてその情景を再び思い起こすお話に触れることができたのです。宮崎市芸術文化連盟の会に昨年11月宮崎市民プラザで、巨匠の遺言~アイザック・スターンの音楽と思想~というタイトルで宮崎県立芸術劇場・理事長であり、弦月同窓会会長の青木賢児さんをお迎えしての講演でした。素晴らしいお話で、特にアイザック・スターンさんとの心の交流とスターンさんの教育プログラムに感銘を受けたのでした。

いよいよ4月29日から宮崎国際音楽祭が始まります。毎年どのプログラムにするのか選ぶのも、心躍る春の楽しい習慣です。

森本 雍子

1939年 旧満州国生まれ 県立宮崎大宮高校卒 現在くらしのデザイン研究所主宰
1993年 宮崎市役所退職 同年株式会社宮交シティ勤務 1996年退職
1996年以降 宮崎公立大学就職カウンセラー、宮崎県森林審議会、宮崎県公共事業評価委員の他、日本銀行金融広報アドバイザー、財務省財務行政モニターなど
2004年 金融庁長官・日銀総裁から金融知識普及の功績で表彰
2007年―2013/3月まで「雍子と由紀子見たまま感じたまま」MRTラジオ
現在、みやざきエッセィスト・クラブ会員 日本エッセィスト・クラブ会員 宮崎文化を考える懇談会委員 宮崎市芸術文化連盟理事 文化振興協会理事